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書の道(3)

2009.02.20

(つづき)

 発表する作品が決まったら、展示できるように加工します。こちらは一転、工作になってきます。
ファイル 219-1.jpg
 作品は墨を吸ってシワシワになっているので、それをピンと伸ばさないといけません。
 台紙に貼りつけて伸ばします。「裏打ち」というらしい。
 水を吹きつけて裏からハケでバシバシ叩いています。紙って丈夫だな。
「水かけたら、せっかく乾いた墨が溶けてきませんか?」
「裏打ちする前にホルマリンで処理するので大丈夫です」
 ホルマリンとは意外。
ファイル 219-2.jpg
 裏打ちしたら、フチに糊をつけて表裏をひっくり返し、
ファイル 219-3.jpg
 木のボードに貼りつけます。
 ここでナナメに貼ってしまったら、だいなしです。ミリ単位の仕事が続きます。
ファイル 219-4.jpg
 位置を調節したら、空気の泡が残らないようにチェック。
 一晩ほど乾かすようです。
ファイル 219-5.jpg
 写真には撮っていませんが、作品を採寸して台紙を用意する「設計」、ボードを作る「木工」、作品を囲む装飾(色紙)を作る「表具(ひょうぐ)」というプロセスがあります。
 分業・協力で出来上がるんですね。

 こうしてできた作品は、展覧会でお披露目されます。

「岩手大学教育学部 書道展――古典に基づいて」
  【会期】 2009年3月7日(土)~11日(水)
  【時間】 10:00~17:00(最終日は15:00まで)
  【会場】 岩手県民会館 第1・第2展示室

 展覧会までは気の抜けない日々が続くと思いますが、頑張ってください!!