研究を進めていく中で、場合によっては
自分の所属する研究室の外にある機器や装置を使って
実験や測定を行わなければならないことも出てきます。
学内には、学部の枠を越えて共有して使用できる機器や施設もあり、
とても高性能だったり、より細かいところまで測れたりと
さまざまな分野の研究に役立つものが備わっています。
ただ、精密で細かいところまで測定できるということは、
それだけデリケートな機器でもあり、
ちょっとしたきっかけや手違いで
やっかいな故障につながることも。
また、取り扱いも一筋縄ではなく、
海外のメーカーで作られたものの場合、
「取説」が全部英語、なんてことも…。
そんな、便利だけどなかなか手強そうな測定・分析機器類ですが、
日々研究を進める中でこのような機器の力を借りたいという方々へ向けて
利用者講習会が行われておりました。
今回講習が行われた機器は、
「動的粘弾性測定・解析装置 」
「高分解能マイクロフォーカスX線CT装置 」
の2台の機器とその付属の装置たちです。
名前だけ聞くと難解で目が回ってしまいそうですが、
前者は
「どろどろ、ぷるぷる、ねばねば、もっちりetc.を測ることができる装置」
後者は
「X線で小さめの物体を透かして見ることができる装置」
という感じです。
機器の担当の職員の方が、
全部英語だったり内容が盛りだくさんで複雑だったりする
取扱説明書や業者さんの説明などなどを
大学の実験での機器の使用に特化したマニュアルにまとめてくれていました。
正規の説明書、わたしも読んでみたのですが
これは心が折れます…。
わたしが学生時代に、
もしもこの正規の機器の説明書だけ渡されてこの装置を扱えと言われたら、
きっとその年に卒論を提出するのをもはや諦めて
半年以上機器とにらめっこすることになっていたことでしょう…。
マニュアルを作った職員の方も、
時間をかけて、何度も機器を操作しながら
どうすればわかりやすさと的確さを両立できるか
かなりいろいろ考えてくださったそうですよ。
学生さんも教員の先生も、
とても真剣な表情で講習を受けてくださりつつ、
活発に質問も飛び交っていました。
先週の終わりには、
ちょうど遺伝子組換え生物等実験講習会も開催されておりましたね。
4月からの新年度に向けて、
さまざまな準備や事前の講習や勉強会、ガイダンスなどが
あちこちで見受けられるようになってきましたね。
来年度も学内のさまざまな機器や装置などを活用して、
ますます皆さんの研究活動が発展していくことを願うばかりです。