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埋もれる前

2020.09.28

只今構内では、至るところでいろんな工事が行われているようでして、例えばここ中央食堂前では、広範囲にわたって土が掘り返されていました。
ファイル 3302-1.jpg

この一枚の中にも見どころがたくさんありまして、
例えば、
ショベルカーがかっこいい、だとか、
この三角コーンについてマニアの方のご見識を伺ってみたい、だとか、
立木に取り残されたサークル看板が切なげ、だとか。

まぁ色々あるんですが、今回は、工事中の今だからこそ見ることができるこれらのものに注目してみました。

この工事ですが、パッと見た感じですと、
雨水を流すための水路
を設置しているようです。

雨水の水路としてよくそのへんで見かけるのは、コンクリの蓋や、グレーチングと呼ばれる硬い金網みたいなのが被せられた、
側溝
というやつですが、今回は人通りが多く目立つ場所だからなのか、スリットから水を引き込む、なんかスマートなタイプ。

そして今しか見られないのは、その断面です。
側溝の場合は、角が丸まった四角形がイメージされますが、今回敷設されるのはこんな断面でした。
ファイル 3302-2.jpg

おそらく、蓋を開けてのメンテナンスができない分だけ、石や葉っぱなどがたまりづらい形になってるのかな?
と予想していますが、この形状をなんと形容していいものか。。。

なんか、
西洋の騎士の盾のような、
ワッペンの形のような、
坊ちゃん刈りの人のシルエットのような、
皆さんは何を連想しますか?
この形。


さて、この水路工事ですが、当然水も漏らさぬ精度で組み上げられていくわけなんですよね。
そのために、今だけお目見えしているのがこちら。
ファイル 3302-3.jpg
このピンと張られたピンクの糸。
これも工事現場ではよく目にする、
水糸
というやつですね。

重量がかさむコンクリートの塊を、ほんの1ミリ程度の太さの糸に合わせてピシッと置いていく。
職人技です。


別の場所では、水ではなく通信線(?)を通すための設備が埋められようとしていました。
埋めてから配線やらなにやらの作業があるのでしょう。
頭部分に人が入れるくらいの蓋がついたコンクリートの塊が、この先何十年も浴びることのないであろう陽光を、最後の思い出とばかりに一身に受けていました。
ファイル 3302-4.jpg
見ての通りの堅牢さで、大事な通信を守ってくれることでしょう。


これらの設備が埋められたあとは、またきれいに舗装やレンガが敷かれるようで、工事のため外したレンガが空きスペースに積んでありました。
ファイル 3302-5.jpg
一時保管のための仮置きだと言うのに、角がビシッと揃って、もはや完成した建造物のようになってます。
これまた仕事が丁寧ですね。


工事が終わるとこれらの殆どの部分が地中に埋もれ、表に出たほんの一面のみがまた大学の風景を作っていくのでしょうけど、このエキスの中だけには、その埋もれる部分が切り取られ残っていきます。