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たたら(8) 雑記&後記

2008.12.22

いつの間にか8本目になった今回のたたら記事、この雑記&後記で終了となります。

今回炉作りで利用した砂、何で炭酸ガスで固まるの?という質問がありました。
この詰めている砂の主成分は「けい砂」といい、これ自体は炭酸ガスで固まることはありません。
今回はこのけい砂に「水ガラス(珪酸ナトリウム、珪酸ソーダとも呼ばれる)」を混合したものを使用しており、これが炭酸ガスと反応するとゲル化、固化します。
固化の原理については私も「不思議だなー」と思って調べてみましたが、元素記号が出てきた時点で諦めました。(;^_^A

たたらでは燃料として木炭を利用しています。
今回準備したのはこれだけ
ファイル 167-1.jpg
の木炭ですが、このままでは大きすぎて炉に入れられないので、なたで細かく砕く必要があります。
ファイル 167-2.jpg
フラッシュを焚いたお陰で、飛散している粉末の様子が分かります。
防塵マスクをしてはいますが、そのスキマをかいくぐって粉が侵入してきます。特に小鼻のあたり。
こういった裏方作業もあり、操業されていました。

こちら、講師陣のたたらから生み出された「けら」です。
ファイル 167-3.jpg
綺麗に一塊で出てきました。
さーて、分離していた岩大チームと何が違っていたのか...謎です。
 
 
今回は古の製鉄法である「たたら」を体験・見学しました。
そもそも岩手には、日本における最初の近代高炉である大橋高炉(釜石市)があったり、盛岡の名産が南部鉄器であったりと、鉄との繋がりが深い土地柄です。
そんな中でこのような貴重な体験ができたことを嬉しく思います。
ありがとうございました。