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真剣に「女子会」

2017.02.14

昨日、女性の技術系職員を対象としたシンポジウムが
本学を会場に開催されました。

「技術職員って?」という方は
こちらの記事
を一読いただければ幸いです!

それぞれ専門分野をもち、
実習や研究に必要な環境を整えてくれたり
専門性の高い実験や複雑な機器を駆使して分析してくれたり、
簡単にたとえるなら「影で支える職人さん」のような職員の集まりです。

さてこの「技術職員」、
教員に次いで女性の比率が少ないことがひとつの特徴です。

こういった環境に限らず、働く女性すべてにあてはまることでもありますが、
家事や出産・子育てなどと仕事との両立やそれにともなう心身のバランスをとるのに
苦労することも少なからずあるものです。

そういった女性ならではの個々の苦労やそこから得たものから、
技術系の職員の人材育成のあり方や未来まで。

その具体的な事例やエピソード、希望や理想を交えつつ
みんなで考えてみようじゃないか、そんなシンポジウムです。

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記念講演でお話ししてくださったのが、
本学の理事で副学長(現在の理事・副学長で唯一の女性)の菅原悦子先生。

菅原副学長は、教育学部で「匂い」についての研究を続けながら
学生さんも受け持っている一方で
男女共同参画推進室の室長も務めるとてもパワフルな方です。

これだけ多忙で家庭も持たれていてもくたびれた表情一つ見せず、
いつもキラキラと明るいオーラをまとっていて
大学を構成する一員としても、一人の女性としても
本当に憧れの存在なのです。

しかしその陰ではやはり苦労や努力、
悩みや決断を乗り越えてきており、
それを踏まえて後の人たちに何を伝えられるか、
どんな風にサポートするのか、
自分のことのように考えてくださっていることがとても伝わりました。

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そしてこのシンポジウムは全国各地の大学からも
女性技術系職員の方が来てくださっていました。

(鳥取大学からも参加予定の方もいたのですが…)
(33年ぶりの大雪の影響で急遽来られなくなったとのことで…)
(大雪に見舞われ大変な思いをしたすべての皆様、心よりお見舞い申し上げます)

管理職を担う「ボス」の立場の方もいて、
女性である立場と、人をまとめる上司としての意見と
両方の視点からのお話を聞くことができたりもしましたよ。

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参加された皆さん、所属も専門分野もバラバラなんですが
経験した苦労や悩み、感じている問題点には
大きな違いはないように感じられました。

ただ、それが「女性であること」に関係するものだけでなく
技術系の職員やその組織全体のあり方についてのものも多かったです。

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企画や準備、進行等務めてくれたのも
やはり女性の技術系職員の方々。

このような機会があったらいいな、と
思うことはあっても実際に開催する行動力を出すには
かなりのエネルギーがいると思います。
本当に頭が下がるばかりの思いです。

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お昼休みは、この日のために厳選されたお弁当。
ちょっぴり春を感じられそうな色合いです。

そして、他大学からいらした方からはお土産をいただきました。
細やかなお気遣い、ありがとうございます。

おいしいものでおなかを満たしつつ目も心も華やぐ、
こういう「女子会っぽさ」が垣間見えるのもまた乙なものです。

(個人的に「大學饅頭」がとてもカッコいいと思いました)
(ずっしりお饅頭に厳かな校章、この重厚感がなんともいえません)

…けっきょく食べ物かよ!とお叱りを受けそうですね…。
ごほんごほん。



大学のあり方そのものが変わっていきつつある時代、
学生さんが学びやすく、
教職員も働きやすく、
そんな部署にするには、そんな大学であるには…?

若い人材(ここでは「技術職員」としての)を
どのように育てていくか、
そのためには何が必要か、どうすれば良いと思うか?
たくさん考えたしたくさん意見も聞けた一日でした。

意外だったのは、全体を通していくと
「女性だから」「女性ならでは」の悩みや苦労よりも
「職員としての」「組織としての」あり方そのものの問題意識へ
フォーカスしていったことでした。

皆さん、大学やその中で学んだり働く方々を
性別のくくりにとらわれず「人材」を活かすことを
真剣に悩み考えているのが強く伝わってきました。

その中では、

「まだ乗り越えられていない」
「今も悩み続けている」
「奮闘中」

そんな正直な言葉も出てきました。
ただ、ネガティブなニュアンスよりも
その問題から逃げずに今も向き合っているという
前向きさがありました。

女は強し、母は強し。
(女は弱いが母は強い!という言葉もありましたが)
(「女であることで損したと思った事はない」という言葉も印象的でした)

今回初めて開催された
「女性技術系職員の人材育成を考えるシンポジウム」。

参加された皆様、大変お疲れ様でした。
他大学よりお越しの方、遠路はるばるありがとうございました。

わたしも今日からまたがんばろう。

これから考えるべきことは難しいことだらけだけど、
なにはともあれそんな風に思えた一日でした。