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2019.05.16

プール。

さて皆さん、この単語から何を連想しますか?

降り注ぐ太陽。
飛び散る水しぶき。
響き渡る水音。

例えば0.1秒でも記録を縮めるため、
あるいは、健康維持の運動のため、
または趣味として、
泳ぐ場所。

そして季節は、夏。
 
 
そう、夏なんですよ。
今じゃないんですよ。

でもね、そんなプールが、昨日の夕方やにわに活気づいていたのです。
 
 
昨日といえば、夕方、低めの降水予想に反して降り出した雨にあたふたしてしまった方も多いのでは?
そんな空模様の日に、このプールで行われていたのが、
ファイル 2982-1.jpg
さんさ踊りの練習です。

こちらは太鼓パートの皆さん。
さんさ踊りの太鼓というと、
力強く太鼓を打ち鳴らしながら、自らも踊り手として体を動かしながら、パレードを構成する、
そういう役回りになるんですが、この練習風景を見てみると、太鼓も持っていないし、踊ってもいない。
はて、なんの練習かな?

これはですね、役回りの一つである「パレードを構成する」ために、一定の間隔を保ったまま歩く練習なんですって。
と同時に、太鼓の楽譜とも言える「口拍子」を言いながら、それを覚え、そして声を出す練習です。

そう思って写真を見てみると、行列の人がほぼ等間隔になっていることが見て取れます。
まずは進むスピードを調整するのが容易な「歩く」という動作で、適切な間隔の感覚を掴む、ということですね。
なんとも地味な(そして写真映えのしない)練習ですが、大事ですねー。

さてそれから40分ほど経過いたしますと、明るく見えていた窓の外もすっかり暗くなってしまいましたが、練習はまだまだ続きます。
ファイル 2982-2.jpg
今度は踊り要素である「足さばき」の練習が始まっていました。
指導にあたっている太鼓経験者の先輩たちが、一小節ごとに、実演、説明、練習、指導、と繰り返しながら、初心者の皆さんに手ほどき(この場合は「足ほどき」でしょうか?)をしてきます。

そう広くないプールサイドを使って、時には言って聞かせ、時にはやって見せ、時にはしゃがみ込みながら、アレヤコレヤの手段を使って教えてきます。
きっと教えているみなさんも、数年前にこんなふうに教えてもらって上手くなってきたのでしょう。

こうして今年もまた、岩手大学さんさ踊りの伝統が引き継がれてゆきます。
さんさ踊り本番までの二ヶ月半、教える方も教わる方も、頑張って下さい!