「月が綺麗ですね」という言葉は
「I love you」というメッセージを意味する時があるそうです。
(夏目漱石先生がそう訳したという説があるようですが、
確かな根拠はないそうです…じゃ誰が最初に言ったんだろう)
でも、北東北、特に冬は雪が少なめで気温が低い太平洋側だと
「月が綺麗ですね」という言葉だけで伝わるメッセージが
「明日の朝も冷えるなこりゃ」
「今日は水抜きした方がいいな」
とかなり実用的なものになります。
(月がくっきり見える翌朝は、よく晴れて冷え込みが厳しい事が多く、
冬に夜空を見上げて月が綺麗な時は「やばいな…明日寒いな」と
自然と身構えてしまいます)
ロマンティックから実用まで、
夜の月が綺麗なだけで、いろんな事が伝わります…!
昨日は午前中から風が強く、
午後には雪も降り一時吹雪く場面もあり、
そして午後から夕方にかけてでぐっと寒さが増しました。
同じ一日の中で雨も雪も降り、
でも昨夜夜中には月も綺麗に出ていて、
めまぐるしく変わるお天気と気温に、
いよいよ本格的な冬に切り替わるところかなと思っていたら
今朝はついにうっすらと積雪が。
これが11時も過ぎてくると
あっさりとけてなくなりました。
冬を通してこんな感じだと助かるんだけどな…
そう甘くはないよな…。
さて、12月にもなると、
受験生の皆さんもそろそろ本番を意識して準備中でしょうし、
大学でも、最終年次の学生さんは研究や論文が大詰めで
冬ならではのキリッとした外の空気とシンクロするように
学内や図書館、学生さんが出入りするような場所の空気も
全体的になんだかキリッと冴え渡るような雰囲気になる頃。
そんな学内で先日見つけた張り紙がこちら。
ここ、ちょうど広いし窓もあって明るいし、
かといって人がどっしり腰をおろして休憩するようなスペースでもないので
「ちょっと席をはずして電話」がしやすい場所なのかもしれません。
廊下や階段がすぐそばにあるし、障害物もないので、
ちょうどうまく音や声が通りぬけるスポットなのかな…?
この貼り紙の好きなところは、
「うるさい」とか「迷惑」というような
ネガティブな言葉や否定的な言葉が一切出てこないところです。
でも、きっとここで電話をかけようとした時や
エンカウントした誰かと立ち話になった時に
この貼り紙が目に留まれば、
嫌々だったり仕方なくだったりではなく、
自然と声のトーンを下げることでしょう。
おかげでこの近辺のお部屋にいる方々は
静かにお勉強やお仕事に集中できるし、
電話や会話をしたい方も話の内容がむやみに漏れないし、
みんなで得しちゃうなんて素敵。
なんだか「北風と太陽」の「太陽」をイメージさせられます。
無理強いはせずに、でも的確に人を動かすことができるなんて
ちょっとした魔法のようですね。
今月もあっという間に折り返し地点。
来週はまた雨模様の予報が出ていますので、
気温差での疲れや体調不良にお気をつけて、
もうひとふんばりいきましょう。