毎年、この前期の間によくわたしが持ってくる話題が
農学部の学生さんの実習、
「1年生の総合フィールド科学実習」
と
「2年生の農場実習I」
なんですが、
今年はこの通り、
感染症の流行あり、
緊急事態宣言あり、
授業開始の延期あり、
ということでなかなか思うように進めることが難しくて、
1年生の実習は開始時期が遅れたりしていました。
では2年生の実習はどうなったの?
ということなんですが。
本来、上田キャンパスから10kmほど離れた滝沢市にある附属農場で
より本格的な実習を行うはずなのですが…。
今年度は感染症予防に万全を期すために、滝沢には行かず、
1年生と同じ、上田キャンパス西側敷地内の下台圃場で
実習を行うことになりました。
敷地の広さこそ附属滝沢農場にかなわないものの、
畑あり、水田あり、果樹園あり、とさまざまな品目に対応しているこの下台圃場。
振り返れば人文社会科学部の建物、
反対側を見ると…
なんと水田が。
(田んぼの向こうの大きな建物は学生寮です)
規模こそ小さいものの、
滝沢農場にそれなりに近い環境はあるということで
今年は2年生もこの下台圃場を使って実習を行っています。
本来の実習開始とは1か月ほど遅れて、
1年生の実習とほぼ同時に2年生の実習もスタートしました。
この頃はちょうど5月中旬ということで、
なんと初日から田植えというなかなかの重要な内容でのスタート。
ちょうどリンゴの花が満開の頃でした。
この光景を見ていて気付いたのですが、
田植えは1列に並んでまっすぐ等間隔で植えるため、
一人一人の間隔があらかじめ決まっているし
みんな同じ方向を向いていて向かい合ったりすることもないので
密集・密接になりにくい作業なんですね。
5月中旬時点では原則対面授業がなく、課外活動なども禁止、
実験や実習も実施できるものが少ない、そんな中では
久々に顔を合わせる学生さんも多かったようで…。
マスク越しかつ口数少なめながらも
久しぶりに共有する時間を楽しんでいたようです。
ただ、残念なことにここは農場と違って宿舎や厨房もなく、
狭い部屋に集まっての会食も控えましょうということで、
「こびる」は今年はなし…。
仕方ないこととはいえ、ちょっぴり寂しいですね…。
それでも実施できていることだけでも…(以下略)
とポジティブに考えつつ、
実際に農林水産業を生業にしている方々にとっては
「それでも自然は待ってくれない」ということで
このコロナ禍の中でも日々さまざまなことに気を付けながら
お仕事をしてくださっているのだろうな、
ということが身にしみるのでした。