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SNS映えとその裏側

2020.09.23

皆さん、4連休、それぞれに楽しく過ごしたことと思います…!

(わたしは冬に向けて羽毛布団のおうち洗濯にチャレンジしました)

4連休が明けまして、
いよいよ涼しさが本格的になってきましたね。

そういえば9月ってこれくらい涼しかったよな、なんて
ふと思い出すようにするすると気温が下がってきて
昼間過ごしやすいのは良いのですが、
問題は夜です。

布団はちょっと暑い、でも毛布だと少々心もとない、
暖房付けるほどではない、でも薄手の羽織りものだけじゃ足りない、
そんな難しいお年頃な時期ですね。

そんな9月後半ですが、連休前には農場特別実習も後半戦に突入しまして、

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ミニトマトを収穫しているのですが、
なんだか苗が小さいような…?
実もけっこう小さめ。

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なるほど、遺伝の実験だったんですね。

オレンジ色のミニトマト同士を掛け合わせて
実ったミニトマトを収穫して色を調べているそうです。

遺伝って、学校で習うものの
実際にこうやって実験してみる時間や余裕は
高校生の頃ってなかったですもんね。

農場の学生さんや先生で事前に準備しておいてくれたものとのことで、
苗が生長する時間や管理の手間などなど、
裏での地道な準備あってこそできる実習です。

それにしてもこれ「黄色と赤」「オレンジと赤」ははっきりわかるとして、
「黄色とオレンジ」がどうも見分けられる自信がありません…。

こうして分けた後の状態で見ると
「あ、これは黄色でこれはオレンジだな」と納得するんですが…。

きっと分ける作業もまたとても地道で大変だったに違いない…。

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そして、3色に分けられた小粒のミニトマトたちを
「映える」と言いながら撮影を試みる学生さん。

確かに色鮮やかで「映える」けど、
日差し除けのそのフードも全然負けてないと思いますよ。

そういえば実習では、農作業用とは一味違う
スタイリッシュなアイテムを着用した学生さんもちらほらいるのですが、
話を聞いてみると

「(音楽)フェス用に買ったものだった」

なんて声もあったりして。

そうかなるほど、今年は軒並み音楽フェスやイベントもなくなって
せっかく買ったアウトドア向けのおしゃれなアイテムが
全然日の目を見ていないというわけです。

仕方のないこと、とはいえども、
そんな話を聞くとやっぱり寂しくなります。

この実習を受講しているのは基本3年生。

大学生活最後になる来年の夏こそ、おしゃれアイテムを
本来の目的のために使える世の中になっていればいいな、
と、既に次の夏に思いをはせるのでした。

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ミニトマトよりぐっと大きい、
でもふつうの生食用トマトよりずっと小さい。

その正体は、本学ではすっかりレギュラーのクッキングトマト。

加熱調理に最適なトマトということで
よくあるミートソースやミネストローネは言うまでもありませんが、
みそ汁、カレー、炒め物などなど
実は日本の食卓の定番メニューとも相性抜群なので
手に入った際には是非、お試しくださいね。

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そんなクッキングトマトですが、
普通のトマトやミニトマトと違って
支柱いらず、枝整理や芽かきもいらず、
ついでに収穫時にヘタが簡単に取れるようになっているので
収穫後そのままザブザブ洗ってすぐ調理できるという
超省エネなトマトだったりもします。

(お弁当のミニトマトならともかく、
さすがにミートソースにヘタ付きのトマトは入れませんもんね)

今日は載せきれていませんが、
早生のりんごも色鮮やかで
収穫の秋、食欲の秋も着々と近づいているのを感じる今日この頃です。

まだまだ秋本番に向けていろいろな「映え」がお届けできるといいな。

ひゅめひゃくてほいひい

2020.09.10

感染症予防の観点から
5日間宿泊→日帰り×5回の日程へと変更になった、農場特別実習ですが、
先日、3回目が実施されました。

この日の最高気温、実に34℃。むむむ。

台風の影響もあるらしいのですが、9月の滝沢農場でこんな気温、
見たことないです…。

もはや「うへぇ…」と漏れる声すらも失い、
「これは気を付けないと本当に生命を脅かすかもしれない」と
むしろ背筋が伸びたくらいにしまして。

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高くなりかけていた秋の空に、夏っぽい雲がもくもく。
ちょっと不思議な感じです。

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こんな暑い日に温室なんて…!と想像しただけで汗が噴き出そうですよね。

頭上の方に注目していただきますと、
直射日光をやわらげるための布の資材が張られていて、
日差しの焼け付く感じは意外と少ないです。

そして、そのさらに上の方(画像には写っていません)には
大きなファンがついておりまして、
温室内の気温が一定以上になると作動するようになっています。

屋外で直射日光にさらされるよりは確実に負担が少ないです。

この日の作業内容は「ビオラの鉢上げ」。
秋が深まったころに正門の花壇に定植するものだそうです。

例年だと、そのまま雪の下で冬を越して、
春先に雪が消えたらまた花を見せてくれていたような。

真夏の暑さも真冬の寒さも乗り越えられるなんて、
なかなかタフですね、ビオラ。

(ちなみにパンジーとビオラの違いは花の大きさだけなのだそう)

もしも秋から来年の春にかけて、本学の正門前をお通りになる方は
「34℃の暑さの中、学生さんがお世話してくれた花」を思い出して
ほんの少し目にとめていただけたら嬉しいです…!

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休憩時間には、なんと冷凍ブルーベリーが出てきました!

滝沢農場産の大粒で甘~いブルーベリーをまるごと冷凍したもので

リアル「ア〇スの実」

と呼ばれておりました。

暑さで疲れた身体にしみわたる冷たさはもちろん、
新鮮なうちに業務用のフリーザーでギュッと冷凍したので
風味や食感も非の打ちどころがないこの「リアル〇イスの実」。

ただ一つ難点があるとしたら、
「もう一口」「もう一粒」を求めてついみんな
ソーシャルディスタンスを忘れそうになってしまう事でしょうか。

(ちなみに今日のタイトルは、これを食べながら漏れ出た言葉です)

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こんなちょっとした水やりでも
打ち水効果でじりじり感が和らぐように感じるし

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広い農場でこそ見ることができる機械もあったり。

やっぱりさえぎるものが少ない、開放感あふれる景色は
暑さで奪われる体力とは反対に心を癒してくれるような気がしました。

来週こそは涼しくなってくるそうなので、
こんなに暑い実習の景色もそろそろ見納めかな、なんて思うと
何故か寂しいと思ってしまうのもまた、不思議なものです…。

気を付けながらこちらも頑張っています!

2020.08.25

今年は感染症予防の観点から
さまざまな講義・実習・実験において
形式や場所や時期などなど大幅な変更を余儀なくされております。

毎年、夏休み期間中に開講される集中講義「農場特別実習」もまた然り。

夏休み期間中に開講されるこの実習は、
例年なら4泊5日の合宿でのカリキュラムとなっております。

共同生活ならではの苦労もあり、楽しみもあり。

そして無事に販売会までをやり遂げたあかつきには
打ち上げを兼ねて広い農場でのBBQ大会もあり、
真夏の農作業の大変さを体験してでも得たくなるような
素敵な夏の思い出作りがたくさん待ち受けている訳なのです。

そんなこの実習も、やはりコロナ禍の影響を受けまして、
日帰り日程での5日間の開講となりました。

今日がその初日だったのですが…
今日の最高気温、31℃也。

うへぇ…

こんな声出しながら猫背で日陰に入るのはわたしばかりで
皆さんはテキパキと作業をこなしています。

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無理、しないでね…。

この特別実習は、希望者のみが履修する実習なので
皆さんやる気満々なのはもうさすがとしか言いようがありません…。

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「こんなカンカン照りの時にまる一日外で作業するの!?」
…とご心配の方もいらっしゃると思います。

選別や調整など屋内や日陰でできるお仕事を組み込みつつ、
皆さんの体調とも相談しながらこまめに休憩も設けていますので
ご安心くださいね。

「泊まりならではの楽しみ」が一切ない今年、
それでも一定数の履修希望があったということは、
それだけ農作業をみっちり体験したい方が多いということなのでしょうか。

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気付けばトンボも多く飛ぶようになってきました。
真夏のような暑さでも、季節は確実に秋へと向かっているみたいです。

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カリフラワーの苗を定植する実習中の3年生さんの後ろでは
4年生の農場配属の学生さんが手押しの管理機を一生懸命動かす姿。

研究に取り組む学生さんもまた、暑さの中頑張っていました。

皆さんが楽しみながら学ぶその姿を、
上田キャンパスでも毎日当たり前に
各学部のいたるところで見ることができる日々がくる時まで
わたしたちスタッフも踏ん張っていこうとあらためて思うのでした。

遠隔授業でお疲れの目にはコレ

2020.07.16

例年なら毎週附属滝沢農場に赴いて実習をする農学部2年生の皆さんですが、
今年はコロナ禍の諸々による事情で
上田キャンパス内の圃場で実習をしています。

そんな中、先月学内の警戒レベルが一段階下がったことと
ブルーベリーが収穫の時期を迎えていることで、
皆さんで一度だけ、滝沢農場へ赴いて実習を受けることに。

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バスは例年なら履修人数全部で1台に収まるのですが、
今年はソーシャルディスタンス確保のため、2台用意されていました。

乗車時の手指消毒と座席の位置取りに気を付けながら、
盛岡市の隣、滝沢市まで15分程の小さな旅です。

久々の滝沢、

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ブルーベリーはいい感じに実り色づき、

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実習も広大なフィールドでのびのび。

(写真はありませんが、ブルーベリー収穫実習もありました)

本当は、前期ずっとこの開放感の下で学べたらよかったのですが…
(上田は上田で、気軽に立ち寄って畑の管理ができるので便利ですが)

そうそう、バスの座席1つ1つに掲示がされていました。

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進撃の咳エチケットですって。

マスク着用はここ数か月で皆さんにかなり広く浸透した習慣ですが、
案外、マスクをつけてない時の咳エチケットは
なかなかとっさには出にくいんですよね。

例年なら毎週恒例の農場行きバス乗車も、
今年はこの一度だけのレアな体験になり、
しかもお土産に自分で摘み取ったブルーベリーももらえて
皆さん遠足や社会科見学のようなワクワク感があったみたいです。

あくまで学びの場とはいうものの、
コロナ禍で顔を合わせる機会が減ってしまった同級生同士での
ちょっとした非日常気分の実習、
楽しくリフレッシュできる時間になったようです。

ブルーベリーを手に嬉しそうに帰っていく皆さんを見て
わたしもなんだかホクホク嬉しくなった7月の上旬でした。

草と距離と筋肉痛

2020.07.03

「新緑の季節」はあっという間に終わり、
草の伸びる勢いが一気に増す「侵緑の季節」となっております。

そんな今日この頃、農学系の実習でも除草やそれに準じるものがあります。

例年行う実習で代表的なものはダイズの中耕除草。

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(2017年の写真です)

「ホー」と呼ばれる農具や手押しの管理機を使って、畝間の草を小さいうちに取り除く作業です。

しかしながら今年は「新しい生活」を考慮しての実習ということで
道具の使いまわしやインストラクター・見学者との距離などの観点から

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今年は、交代しながら草刈り鎌&刈払い機での実習となりました。

どちらもリーチが長い刃物なので、
あえて意識するまでもなくソーシャルディスタンスはバッチリ。

エンジン式の刈払い機は通常この実習では登場する機会がありませんが、
わたしたちの生活の中での需要は農学・農業分野にだけとどまらず、
扱い方を知っていて絶対に損はないマシンでもあります。

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一方、草刈り鎌のほうでは「刃の研ぎ方」のデモンストレーションが。
こちらも例年はこの実習であまり登場しませんが、
刃物のメンテナンスや砥石の扱いもまた農学分野だけにとどまらず
わたしたちの生活すべてにかかわってくることでもあります。

例年の履修生さんはほとんど体験していないこれらの作業、
実はけっこうレアな体験なんですね。

感染症予防のための事情でやむを得ず、とはいうものの
むしろちょっとうらやましくもあったり。

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農具の洗い場にはおたまじゃくし。
梅雨はもう少し続くけれど、いよいよ暑さは本番ですね…!

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