先日、中止になった全体での卒業式に代わって学内で行われた、
縮小版の学位記授与式。
事務局本部棟前には、国旗と大学旗が静かに掲げられました。
全員参加の式典はなくなってしまったし、
今年は寂しい一日になりそうだな…と
おセンチになっていたわたしでしたが。
「県民会館での記念写真にはかなわないかもしれませんが、
記念撮影にどうぞ」
という素敵なはからいにより、
農学部1号館の正面玄関前に看板とお花が設置されて
記念撮影スポットになっていました。
(すみません、農学部しか確認していませんが、
他の学部でもきっとこのような場所があったと思います)
そして、そこに集まって記念撮影をする卒業生やその関係者の方々が
絶え間なくやってきてはカメラを向けたりポーズをとったりしていました。
「謝恩会も中止になったりしてるだろうし、
式もないんじゃせっかく袴やヘアセットも予約してた
女子学生さんたち、キャンセルしなきゃでさぞかし残念だろうな」
なんてわたしは勝手に思い込んでいたのですが、
せっかくの一生に一度の大学の卒業、大事な節目の日ですもんね。
式典や謝恩会のためではなくとも、節目の大事な日に
しっかり着付けして、お世話になった先生方やキャンパスに
感謝の気持ちを伝えに来てくれたその気持ちが素敵だし、
(もちろんスーツでびしっと決めてきた方もですよ)
何より卒業して離れるお友達や仲間と顔を合わせることができて
本当によかったな、と思います。
「たくさんの研究室がいっせいにやってきて大人数で密集する」
ということがなく、
お互い様子を見ながら離れたところで順番を待ったり、
入れ替わるようにやってきては
記念撮影していました。
この場でもひとりひとりが
感染症予防に気を付けてくださっていました。
本当はもっとわちゃわちゃと集まり喜び笑いはしゃぎたかっただろうな。
と、ちょっぴり胸が締め付けられる思いです。
例年よりもずっと静かな一日ではありましたが、
イベントをはじめ重要な式典・会合なども中止が続き気が滅入る日々の中、
ふわっと一瞬吹き抜ける春の風の暖かさのような、
ひとときの嬉しさを感じた一日でした。
あらためまして、この度卒業・修了された皆様、
おめでとうございます。
世の中全体が、いま、不安の真っただ中にありますが、
こういった事態に打ち勝つための技術や仕組みや社会のありかたを
そう遠くない未来にいずれ主体となって生み出していくであろう
皆様のますますのご活躍をお祈り申し上げます。