◆概要

沿革

 教育推進機構は、2014年に大学教育総合センター、国際交流センターの各機能のうち、教育に関することを併せて、岩手大学の教育全体を推進するために設置されました。

 大学教育センターは、岩手大学が法人化した2004年に、①全学共通教育の企画・実施、②組織的な教育改善(FD)、③専門教育間の連携、の3つについて、企画力や継続性を高め、「教養教育と専門教育との調和」という第一期の目標を達成するために設置されました。

 2006年には、上記の目的に加え、「入り口(入試)から出口(卒業、就職・進学)までの一貫したシステムの構築」という理念の下、入試、学生支援、キャリア支援の各部門を加えて拡充・総合化し、大学教育総合センターとなりました。

 2014年には、教育システムのグローバル化を目指し、入学した学生をどのように教育するシステムを構築するかを考えられるよう、国際交流センターの教育部門を加えた新たな5部門体制の組織として改組され、2015年には全学共通教育部門を発展させた「教養教育センター」及び国際教育部門を発展させた「グローバル教育センター」を設置し、今に至ります。

目標

 教育推進機構は、岩手大学が第二期中期目標に掲げた「質を保証する教育プログラムの展開」と「幅広い教養と深い専門性を備え、持続可能な共生社会の形成に寄与する人材」の育成に部門間の連携を密にして取り組みました。さらに、第三期の中期目標、中期計画の策定においては、グローバル化への対応を視野にいれた教育システム、教育プログラムのあり方について検討し、推進しています。

具体的には、以下の項目について取り組みます。

  • ・教養教育の充実とともに、専門教育との連携を図る。
  • ・組織的な教育改善(FD)を推進し、組織としての教育力向上を目指す。
  • ・グローバル化に対応した教育を検討する。
  • ・学生の修学支援や正課外活動の支援を行う。
  • ・学生のキャリア形成に向けて、キャリア教育やキャリア支援を行う。
  • ・大学教育・学生支援等に関する情報収集と調査研究を行う。
機構長より

教育推進機構長
丸山 仁
(岩手大学理事・副学長)

 かつて西ドイツに「緑の党」が登場した時、少なからぬジャーナリストが、また政治学者が目を瞠りました(緑の党が旧西ドイツの連邦議会にデビューしたのは1983年のことでした)。セーター、ジーンズにスニーカー、手に小枝と花束を持ち、ただ「緑」(ディ・グリューネン)とだけ名乗る、戦争を知らない若者たちにです。

 新奇で一時的な現象として無視する者、あるいは単に無礼で生意気な若者の一群として眉をひそめる人々もいました。しかしそこに大きなチャンス、あるいは「希望」を見出す人々もいたのです。彼・彼女たちこそが、新しい「グリーン・ポリティクス」の旗手となる、そして「宇宙船地球号」に乗り合わせるすべての人々、すべての生物にとっての希望の象徴となると考えたからです。

 今風に言えば、「持続可能な共生社会」への「道しるべ」とでも言えるでしょうか。当時大学生だった私もまたその一人です。

 80年代に日本で出版された1冊の書物(ぺトラ・ケリー『希望のために闘う』春秋社、1985年)の表紙を見る度に、当時の興奮が蘇ります。「希望のために闘う」美しい戦士、ペトラ・ケリー(当時彼女は文字通り緑の党の「顔」でした)の横顔に魅入られるようにして、私は研究者・教育者の道を歩み始めました。

 日本の政治学は「緑の党の新しさ」を正面から引き受けなければならない。この思いが、研究者・教育者としての私の一貫したモチーフとなっています。

 岩手大学は、盛岡市街地の緑豊かで広大なキャンパスに、文系から理系までの4学部、約6000名の学生が集う総合大学です。

 岩手大学の教育は、人文社会科学部、教育学部、理工学部、農学部、それぞれの学部の専門教育と、深い教養と総合的な判断力を培うための教養教育(全学共通教育)から成っています。私たち岩手大学は、その幅広い学びの領域を、同じく幅広い分野に知の足跡を残した大先輩、宮澤賢治の世界観に重ね合わせ、「学びの銀河」と名づけました。

 岩手大学は、真理を探究する教育研究の場として、学術文化を創造しつつ、幅広く深い教養と高い専門性を備えた人材を育成することを目指しています(岩手大学の「教育理念」)。教育推進機構は、2つのセンター(教養教育センター、グローバル教育センター)と3つの部門(教育推進連携部門・学生支援部門・キャリア支援部門)を擁し、本学の教育理念に基づいて、学士課程教育、国際教育、学生生活及びキャリア形成に関する施策を総合的に推進し、教育の充実・改善を図っていきます。

 また岩手大学は、岩手の「地(知)の拠点」として、地域再生・活性化の核となり、持続可能な地域社会の実現に尽力していきます。教育推進機構は、研究推進機構、地域連携推進機構、また各学部とも連携しながら、「地(知)の拠点整備事業」(「いわて協創人材育成+地元定着」プロジェクト)を推進し、「いわて協創人材」、すなわち地域の様々な分野の人々と協力しながら、大学での学びを地域課題の解決に活かしていけるような人材の育成に努めます。

 「学びの銀河」へようこそ。あなたの旅が、予期せぬ出会いと発見に満ちあふれていますように。そしてあなたの歩むその道が、「世界全体の幸福」へ、持続可能な共生社会へとつながっていきますように。