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数日爪の中が悲しいことになる

2018.05.23

先週は毎年恒例、滝沢農場の田植え実習。

タイトルはもう説明するまでもないかも知れませんが…。
田植え後の爪の間は真っ黒。
細かい溝なんかにも入り込むので、
一生懸命手洗いをしても、たわしでゴシゴシしても
キレイに落ちちてくれないんです。

使い捨て手袋、軍手など対策はありますが、
なんだかんだでいろいろわずらわしくなって結局素手が一番楽!
…となってしまうことがほとんどのようです。

さて気を取り直しまして。

恒例のこの実習、
2日間予定されていたうち、2日目は天気が大きく崩れたため
残念ながら中止。
過去にも小雨決行なんて時もあったりで
事前に中止が決まるってそうめったになかったのですが
翌日、案の定、盛岡市でも一部地域で河川氾濫の危険があり
避難準備情報も流れたりしました。

こういう「大丈夫な雨」と「大丈夫じゃない雨」とを見分けるのも
また農の世界に携わる諸先輩方の大切なスキルだよなぁと
納得するのでした。

幸い良いお天気に恵まれて、無事完遂の一日目グループですが

ファイル 2743-1.jpg

暑くも寒くもなく、陽射しも風も強すぎず弱すぎず。
ちょうど何かお外でお仕事するのにもってこいなお日柄。

…にしても、確かに岩手山の上半分が完全に覆い隠されてますね…。

ファイル 2743-2.jpg

ひざ下まで飲み込まれてしまいます。

これ、踏み入れるのは問題ないんですが
脱出するのが非常に大変なんです。慣れるまでは。

後ろの足が抜けないとき、
前方に踏み出したもう片方の足を支えにして踏ん張ろうにも、
支えるほうの足も柔らかい泥の中。
踏ん張ろうにも踏ん張れず。

「泥沼にはまる」と慣用句がありますが
あぁ、まさにこういう感じか、と思ったものです…。

(沼ではないのですが)

ファイル 2743-3.jpg

皆さんの勇姿を一生懸命記録する先生。

普段の実習なら、皆さん自撮りやお互いを撮ってあげたりして
自分で気軽に記録に残せるんですが
この実習は手が泥だらけな上に水道が近くにないので
スマホやデジカメはとても取り出す余裕がないんですよね。

(防水・防塵・耐衝撃なんて機種もありましたが)

ファイル 2743-4.jpg

苗は紙製の小さなポットで区切っているので、
田植えが初めての人も誰でも一回分の(1株分の)苗が
簡単に一発で取り分けられるようになってます。

品種は「ひとめぼれ」。

農場や上田キャンパス裏の下台圃場全体としては
いろいろな研究室の「実験」などで、
たくさんの品種がさまざまな栽培方法で植えられていて
なかなか見ごたえがあるのですが、
食べられるためのものとして大きい単位で「生産」されている品種は
この「ひとめぼれ」と「あきたこまち」が主です。

ファイル 2743-5.jpg

まっすぐ植えやすいように引かれたガイド線も、
お天気が良いのでよく見えます。

このガイド線、空が暗めだと見えづらいし、
降雨直後だと水が濁るのでこれまた見えづらい(というか見えない)。

気持ちよさや中止か決行かだけじゃない、お天気問題。
ともかく、晴れてよかったことに変わりはありません。

40代半ばを過ぎたあたりの世代の農学部卒業生の方と
先日お話する機会があったのですが、
この田植え実習のことははっきり覚えていたそうです。

それくらい大学生活の中では印象に残る実習なのかもしれませんね。

イマドキ世代の皆さんもそうだといいなと思いつつ、
他の学部学科でも何かしら
「インパクト強い名物実験実習」的なものがあるのかなと
気になったりもする今日この頃です。

写真の枚数的に、今日はここまで。
次回もう何枚か写真をお見せできればと思います。