2012.06.20
「被災地の大学の図書館にできることは?」
って聞かれたら・・・。
皆様ならなんて答えますか?
もちろん色々な答えがあると思いますが・・・。
多くの方に共通した答えがあるとすれば。
「震災についての資料をそろえること」
なのかなぁ・・・と思います。
本日ご紹介するのは。
その役割を担っている
岩手大学情報メディアセンター図書館
にございます
「災害資料コーナー」のこと。
このコーナー。
その名のとおり地震や津波に代表される
「災害」に関わる資料が集められているんですが・・・。
よく本屋さんで見かけるような、
「震災関連書籍コーナー」とはちょっと違います。
まず。
震災以降出版された数多くの震災関連書籍に加えて。
これまでに揃え、保存してきた膨大な蔵書の中から
「自然災害」に関係する様々な資料が並べられており。
そして。
研究機関でもある大学の図書館という性格を活かして。
本屋さんで見るような書籍ばかりではなく、
自治体などが出版した調査報告書や、研究報告書も揃います。
図書館職員が厳選して揃えた資料の数、
本日時点で562冊。
そのうち300冊ほどが震災後に出版されたもの。
200冊以上は震災前に出版されたものなのだそう。
しかも。
震災に関するシンポジウムのチラシや、パンフレット、
それに本学教職員や学生の皆さんが、
被災地へ赴いた際に得ることができた資料などなど・・・
そうした資料も閲覧できるよう整理を進めているのだそう・・・。
全て貴重な資料なんですね・・・。
そうしてみると・・・。
「被災地の大学の図書館にできること」って、
「震災についての資料をそろえること」じゃ言葉足らずですね・・・。
「震災についての資料をそろえて、遺すこと」になるのかなぁ、
と思ったりしています。
語弊があるかもですが・・・。
それが昨年の震災の経験や教訓を、
将来の教育や研究に活かすために必要なことなのかなぁ、
とも思います・・・。
さて。
本日は岩手大学情報メディアセンター図書館
全面協力のもと取材させていただきましたので、
「何かお伝えしたいことがあれば」とお聞きしましたら。
「震災や、震災復興に関する資料があれば、
是非ご提供ください!
ご連絡お待ちしています・・・!」
とのこと。
岩手大学情報メディアセンター図書館
が責任もって大切に保存させていただきます。
みなさまのお手元にあるものが、
昨年の震災のことを5年、10年・・・100年後に伝える、
大切な資料になるかもしれませんよ。