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別名「水稲の収穫」

2017.10.03

あれから4か月半が過ぎまして、9月最後の金曜日。

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「女心と秋の空」とはよく言ったもので
(そういえば先日は二重の虹が出てましたね
お昼前~実習直前まで激しく降っていた雨がタイミングよく止んで
雲がスッと切れて晴れ間が見えた午後。

雨天決行の実習なので
「あーこれは覚悟を決めるしかないか…」
と諦めかけた矢先の青空でした。

そのタイミングの良さ、
まるで誰かが意図的に天気を操作しているかのようです。

そのようなわけで、後期最初の金曜日は、稲刈り実習でした。

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農業機械も広く普及・進歩している現代、
手刈りでの稲刈りが体験できるというのは
比較的貴重な体験なんじゃないかなぁと思ったりします。

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刈り取った稲を扱いやすい量ずつギュッと束ねる作業。
この束ね方がちょっぴり普通と違ってコツがいるんですよね。
これから稲木にかけて干すので、しっかりきつく締めるのが重要です。

続きます

別名「水稲の収穫」2

2017.10.03

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去年の稲刈り記事で「茨城では『おだがけ』と呼びます」とコメントで教えていただいた「はさがけ(はせがけ)」。

呼び方も地方でさまざまですが、
干し方やその形もこれまた地方でさまざま。

同じ岩手県内でも、宮城県に近い県南方面では
「縦に干す」というフォームをよく見かけます。
遠目に見ると「みの」のような見た目ですかね。

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そして、雨上がり&寒い中お疲れ様!な「こびる」タイム。

こびるといえば昨年、

「福島南部の矢祭町では『こじはん』というそうです。」
「雁月と同じような黒砂糖味の蒸しパンなども食べるそうです。」

というコメントをお寄せいただきました。
「こじはん」の「はん」はやはり「飯」と書くのでしょうか…。

言葉が少しずつ違っても、
たくさん作業したらお腹が空くのはみんな一緒なんだなぁ。
…と思うとなんだかクスッとしちゃいます。

ちなみにこの日参加した学生さん、約50人だそうで、

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この日炊いたご飯の量は約4升=40合。

満員御礼で宿舎の食堂だけでは人が入りきらず、
何名かは急遽別室で食べてもらうことになったそう。

この日は本当に本当に寒くて、夕方のニュースで
「10月下旬並みの気温」と言われていたほどだったのですが
こんなにたくさんの学生さんが参加してくれたのは嬉しい限りです。

後期の最初の実習がいきなり大きなイベントでしたが、
これから秋が深まり冬が近づくにつれて、
大掛かりな作業が減っていく反面、寒さも厳しくなっていきます。

実習がある方もない方も、どうぞ風邪などにお気をつけて、
年度後半戦、がんばっていきましょう!

みんな大好き○○

2017.09.21

さて、秋の農場特別実習編は前回に引き続き
先生からのお呼ばれの行き先は…

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ん?

宿舎の食堂…?

そして出てきたものは

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なんと小皿に盛られたカレー!
「この世の誰もがみんな大好き」とまではいかずとも、
嫌いな人はそうめったにいないであろう、カレーです。
しかも米なし!
カレーのみ!

よく見ると何やら、謎の番号が書かれた紙が貼られてる…?

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そして渡される紙と取り皿。

どうやら、
3種類の「これがカレーである」ということ以外は
一切何もわからないカレーを食べ比べして、
味など感じたままに評価するのがここでのミッションのようです。

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聞くにこの調査は4年生の学生さんの卒論の一環なのだそう。

ちなみに食べてひととおり回答欄を埋めてから聞かせてもらった
この謎のカレー3兄弟の正体は、

・市販のカレールーそのまま
・わたしたちが通常「トマト」としてごく普通に食べる生食用トマト入り
・クッキングトマト(岩手で開発・普及推進中の加熱調理用トマト)入り

とのこと。

「クッキングトマト」は栽培の手軽さももちろん、
特に熱を加えることでよりおいしく食べられるトマトだそうで、
ミートソースのような定番メニューだけでなく
炒め物、みそ汁、煮物などなど、和食にも合うなかなか万能なトマトなのは、
すでにご存知の方もいらっしゃると思います。

そんなクッキングトマトが3つのうちどれか1つに入ってるということを知らずに…というかそもそも「カレーである」ことしかわからない状態で食べてどのように感じるか。

意外と評価は分かれたりもしたようです。

(わたしは「トマトが入っているか否か」までは判別できたものの…)
(トマトの種類が違うことは判別できず)
(頑張れわたしの味覚)

たねあかしが済んでから、言われてみれば「確かにしっかりした味だったなぁ」とか
「こっちのがマイルドたったなぁ」とか納得するんですよ。

それが、なんの情報もなくただ純粋に味だけで判断、となると
案外見分ける(味わい分ける?と言えばいいのか…?)のが難しいです。

たまにテレビなんかで見かける「利き○○」「格付け○○」なんかは
目隠しまでして視覚からの情報までシャットアウトしてますけれども
あれ、視聴者側から見て思っている以上に難しいんだろうなと…。

そんなことをぼんやり思う、
卒論のお手伝いを兼ねたひとくちカレータイムでした。

この嗜好検査で、この日の実習は終了。
あとは本番の夕食を待つばかりですね。

それにしてもクッキングトマトカレー、
味に芯があるというか、はっきりした濃い味でおいしかったのでわたしも今度作ってみようと思います。

花壇、お芋、ときたら…?

2017.09.14

秋の特別実習2日目午前に続きまして、
今日お届けするのは2日目の午後です。

午後の作業は上田キャンパスの正門前花壇の整備。

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夏が終わっても案外草は生えるし伸びるんですよね。

ついでに枯れた花も取り除いてきれいにします。

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この実習、宿舎に泊まり込みの実習ということで
緊急時や特別な事情以外は実質5日間農場から出ない生活なのですよね。

となると、通い慣れたキャンパスとはいえ農場の外に出るのは
案外貴重な時間だったりするんでしょうか。

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さて、再び滝沢に戻り、
トラクター運転の練習中の班を横目に、

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森の駅市場で売る用とみんなの食事用とにじゃがいもを掘っていると…

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自転車で颯爽とみんなを呼びに来たのは、
昨年秋に新しく着任してきたばかりで、
もう少しで岩大農場の先生2年生になる、由比進先生。

クッキングトマトやいちご等、赤い果実に特にとっても詳しく
植物と星と学生さんが大好きな、ベテランの先生です。

さてどうやら先生、
何かみんなに手伝って欲しいことがあるようなのですが…?

果たしてみんなを待つものは…
次回、乞うご期待。

1か月ずれたら「秋」

2017.09.08

農学部の夏休み期間中の恒例行事、農場特別実習。

よく「夏の特別実習」と呼んだりしていますが…。

例年だと、8月頭の期末試験が終盤にさしかかった頃~オープンキャンパスまでの間1週間で行われる実習なのですが、
今年はカリキュラム上やカレンダー上のいろいろな都合により
ちょうど1か月後ろにずらして9月の最初の一週間になりました。

かといって「秋の特別実習」と呼ぶわけでもなく、
「9月にやる夏の特別実習」となんとなく呼んだりして。

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なんとなく、なんとなーーーく、やっぱり1か月ずれると
岩手山の感じも違うような…気も…する?

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わたしがのぞかせていただいたのは2日目から、主に蔬菜花卉のパート。
(1日目は水田の見学だったそうです)
(そして最終日の今日は加工実習=ジャム作りだそう)

小さな班にわかれて3日間、機械や果樹、有機圃場、蔬菜花卉など
それぞれのお仕事をまんべんなくまわっていきます。

この班の午前のミッションはとうもろこしの収穫とりんどう畑の整理。

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人の背丈を超える高さに育ったとうもろこしの樹。
茂る葉をかきわけながら、ひとつひとつもいで進んでいきます。

硬い葉が肌に当たると切れたりする事もあるので、
長袖必須の作業でもあります。

8月よりは全然マシ、とはいえやはりまだまだ日中の日差しが暑い時期。
夜はともかく日差しの中の長袖はまだまだ暑い!

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かごがいっぱいになったら、コンテナにとうもろこしを移し変え。
品質を保つためには立てて並べるのだそう。

かごにたまっていくとうもろこしも重く、朝露の残りで湿度もあって
さらに体感温度は増します。



あっ、そうそう。
実はこのとうもろこし、
2年生が前期の農場実習で種をまいてくれたものだそうです。

2か月半ほどでこんなに大きくなっちゃうんですね、とうもろこし…。

実習に参加してくれた2年生の誰かが見てるとは限りませんが…
ちゃんと無事育ちましたよ!このとおり!



さて、お昼前のもう一仕事は、

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残った時間で、りんどう畑の整理をします。

そうそう、実は岩手県ってりんどうの産地でもあるんです。
特にブランドを掲げたりして盛んなのは八幡平市の旧安代町ですが、
県内であればわりと見かけることも多かったりします。

そしてこのりんどう、
宿根草(=地上部だけ枯れてまた春に芽を出す)なので、
枯れた花や茎、周りの草をきれいにしたり
花を支えていた大きなネットを撤去したりして、秋冬に備えます。

…と、「9月の」夏の特別実習、こんな感じで他の作業や班の様子も
次回以降お届けしていこうかなと思っております。

ひとまずは最終日の今日、みなさんきっと今頃帰宅した頃でしょうか。
慣れない環境での生活と作業、大変お疲れ様でした。
まずは身体を休めて、月末から始まる後期に備えてくださいね。

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