なぞなぞみたいなタイトルから始まりました、3月2週目です。
3月もあっという間に3分の1が過ぎようとしていますが、
今日はびっくりするくらい暖かくて過ごしやすい一日です。
既に各方面やこのエキスでもお伝えしているとおり、
春、3月の節目の時期のイベントの大多数が
中止だったり、良くても時期未定の延期となっております。
課外活動などで大学を訪れる学生さんも少なく、
さらにコロナウイルス(そろそろCOVID-19と呼んだほうが良いでしょうか)関連のさまざまな不安との相乗効果で
なんとも静かな寂しい時間が日々流れている学内です。
…が。
先週の金曜日は、そんな学内に
ひとときのにぎやかな時間が流れました。
年に一度(厳密には何度かありますが、一番大きいのはこれ)の
「一瞬で終わるけれどとても大きな行事」の日でした。
14時50分過ぎ。
どうも集まっている方々の距離感が例年と違う気がします。
やはり例年より人が少ないのももちろんありますが、
皆さん、掲示板の前にみっちり集まって待つ、という感じではなく
とりあえず時間までは近くで待っていればいいや、という
ゆとりのある距離感を保っているように見えます。
マスク装着で臨む方も多数見受けられますし、
そうでない方は遠めの位置から見守る方も。
やはり一人一人が感染予防にかなり気をつけていることが
すべての方から感じられました。
事務局棟の職員の皆さんも少し遠くからソワソワと見守る中、
15時ちょうどになると、
書面が貼られた板がいっせいに掲げられました。
程なくしてあちこちから続々と上がる
「あったー!」の声や歓声。
そう、3月6日(金)は15時に一般入試前期の合格発表でした。
この日の夕方の県内ニュースでも放送されたので
岩手県内に在住の方で「見たよ!」という方も
いらっしゃるかと思います。
例年なら
こんな感じだったり
現役在学生の皆さんが有志で集まって
胴上げ隊やブラバンなどさまざまな形で
合格された方と一緒に喜びを分かち合ってくれていたのですが
今年は感染症予防のため、
在学生の皆さんのお祝いはすべてお休みです。
なのでいつもよりもだいぶ人口密度も低く、
静かに粛々と時間が流れていくのかな、なんて思ったのですが
それでも今までがんばってきた成果への喜びの声は
例年と何ら変わりありませんでしたし、
盛りあげ隊がいなくとも、皆さんの歓声や
一緒に来てくださったご家族お友達の喜びの声もあって
静まり返った学内がとても明るくなったことも
今までと何一つ変わらないことでした。
お友達同士で嬉しさを分かち合う方もいれば、
(おそらく家族の方に?)報告の電話をかける方も。
「え、やば、英語勉強しなきゃじゃん!」
というポジティブな憂いの声も聞こえてきたり。
(※本学は入学時に英語のクラス分けテストがあります)
時は2020年ともなれば、
もはやホームページから結果を見られるのは当たり前の時代。
なので、遠方の方は別として、地元や近場の受験者の方々も
そろそろ本当に皆さん掲示板に足を運ばなくなってくるのかな、
なんて思うこともあるのですが。
近年は受験生の方もご家族の方も、
スマートフォンで掲示された自分の受験番号を
(またはその受験番号と一緒にご自身も)
記念に写真におさめる方がわりと多く見られます。
なるほど、情報端末の便利さって、
「出向かずともすぐ知りたい情報を得るため」だけではなくて、
「自分の目と身体で感じた目線の空気感や臨場感を、
手軽に誰かに伝えたり思い出として残しておくため」
のツールとしてわたしたちの生活の一部になっているんですね。
デジタルが進化しているからこそ、
アナログの良さをもっと簡単に記録やシェアできるようになって、
どちらかだけが淘汰されるわけではないんだなということが
この合格発表の光景で近年感じていることだったりします。
「HPですぐ見られるけれど、でもその場で自分の目で確かめたい」
その気持ちはきっといつの時代もあり続けるものなのですね。
さまざまな重要なイベントが中止になりつつも、
屋外でごく短時間のものであることなどから
この合格発表だけは変わらず残っていてくれて
本当によかったです。
この喜びと笑顔があふれる皆さんの姿を拝見してあらためて
そう思うと同時に、
やっと春をむかえる実感がわいてきました。
この度合格された皆様、本当におめでとうございます。
そして、4月からこのキャンパスでお会いできることを
心より楽しみにしております。
また、後期日程やさまざまな試験がこれからひかえている皆様、
ご健闘と喜びあふれる瞬間が訪れることを、
引き続きお祈り申し上げます。